アフガンのワルダク国防相は5日の記者会見で、イスラム原理主義勢力タリバンとの戦闘が続く国内情勢について「問題を完全に解決するためには、多方面で努力しなければならない」と述べ、軍事面に加えて政治、経済面での解決策が必要との見方を示した。
国防相は「カルザイ大統領も、以前からこの考え方を支持している」と強調。「経済面では国民の生活水準を上げ、雇用を促進すること、政治面では妥協点を見いだし、全国民から憲法への支持を得ることが必要だ」と述べた。
アフガン情勢をめぐっては、同日付の英紙サンデー・タイムズが、駐アフガン英軍最高司令官のカールストンスミス准将の発言として、「軍事的に決定的勝利を収めることは不可能」との悲観的な見方を伝えている。
同准将は「アフガン軍が対応できるレベルまで武装勢力を弱めること」が目標だと述べ、「タリバンが交渉のテーブルに着き、政治的解決を協議する姿勢を示せば、まさにそれが解決へ向けた前進だ」として、交渉による解決の可能性を強調した。