ブラジルのジョビン国防相は29日、同国沿岸で最近発見した大規模油田を防衛するため初の原子力潜水艦を2020年までに建造する計画を明らかにしたと言う。
建造に来年末までには約1億6千万米ドル(約174億円)を投じる。AP通信が報じた。
完成すれば、南米では唯一の原潜となる。ブラジルは核兵器を保持していない。原潜は同国が今年9月に発表予定の兵器近代化を盛り込む新防衛計画の目玉ともなっている。原潜建造では仏の技術協力を期待している。
仏のサルコジ大統領は今年2月、ブラジルに対しディーゼル推進の攻撃型潜水艦の建造での技術協力を表明していた。原潜はこの型式を下地にするとみられる。
ブラジルは通常型潜水艦を5隻保持している。同国は過去にも原潜建造計画を検討したことがある。