イスラエル軍は4日、イスラム原理主義組織ハマスによる軍事行動を受けてガザ地区から受け入れたパレスチナ解放機構(PLO)主流派ファタハの支持者85人前後を支援し、ヨルダン川西岸エリコに移したと発表したと言う。
イスラエルは2日、パレスチナ自治政府のアッバス議長からの要請で、パレスチナ人150人前後を受け入れ、安全を確保することで合意した。パレスチナ人らはファタハ支持者として知られる一族の出身で、ハマス戦闘員に攻撃されガザ市から避難した。パレスチナ医療関係筋によると、この戦闘で11人が死亡し、パレスチナ人同士の戦いとしてはハマスのガザ占拠以来最悪の事態となった。
アッバス議長の関係者によると、一族のメンバーの一部は、ヨルダン川西岸への入境許可を依然待っている。また、一族とともにイスラエルへ避難したパレスチナ人30人前後は、ガザ地区を離れる許可がないと判定され、3日に同地区に送還された。
ハマスは一族が、7月25日にガザ地区海岸で起きた爆弾事件容疑者であるファタハのメンバーを潜伏させていたと非難。事件では、イスラエル軍が暗殺を狙っていた司令官1人を含むハマス戦闘員5人と女児1人が死亡した。ファタハは事件への関与を否定している。
一族のメンバーである22歳女性は、2日にガザ地区の検問所を通過してイスラエル入りした際、ハマス戦闘員から銃撃されたメンバーがいたと述べた。