オバマ氏の副大統領候補選定チーム、20人前後を検討

　　米大統領選で民主党の指名獲得が確実なバラク・オバマ上院議員の副大統領候補者選定チームは10日午前、検討対象となっている約20人のリストを、ケント・コナード上院議員（ノースダコタ州）に提示したと言う。

コナード氏によると、検討対象に挙げられているのは現職高官や元議員、米軍幹部経験者ら。大半は既にメディアで名前が伝えられている人々だが、それ以外の人々も混じっている。具体例は明らかにされていない。

コナード氏はチームから、検討対象に挙げられている約20人の印象や、彼らに対する他の人々の評価などを尋ねられたという。ただ、同氏は、このほかにも検討対象がいる可能性を示唆した。

オバマ氏陣営の任命を受けて副大統領候補者の選定にあたっているのは、米連邦抵当金庫（ファニーメイ）元CEOのジム・ジョンソン氏に、故ケネディ元大統領の娘キャロライン・ケネディ氏と、クリントン政権下で司法副長官を務めたエリック・ホルダー氏を加えた3人。

コナード氏が面会したのはジョンソン・ホルダー両氏で、ケネディ氏は同席していなかった。

両氏は9日から数日間米議会で、ペロシ下院議長やリード上院院内総務などの民主党有力者らと協議している。ホイヤー下院院内総務は、両氏との長時間にわたる協議で「大勢の名前」が提示されたと語った。

ジョンソン氏をめぐっては、米経済紙ウォールストリート・ジャーナルの先日の報道で、サブプライム危機を招いた当事者とされる住宅金融会社カントリーワイド・ファイナンシャルから、知人を通じて有利な条件で700万ドル（約7億5000万円）以上の融資を受けていた事が判明した。
ジョンソン氏のオバマ氏陣営への関与は、サブプライム問題対策を掲げるオバマ氏の経済政策と矛盾するとの指摘がある。

しかしオバマ氏は10日、ミズーリ州セントルイスで、副大統領候補者の選定がジョンソン氏への住宅ローン融資とは無関係との認識を表明した。

副大統領候補者の検討対象リストは未公表だが、オバマ氏との歴史的な激戦の末に指名争い撤退を表明したヒラリー・クリントン上院議員をはじめ、早期に選挙戦から姿を消したジョー・ビデン、クリス・ドッド、ビル・リチャードソン、ジョン・エドワーズの各氏が挙げられているとみられる。