IAEAは26日、イランが核兵器開発に関与しているか判断するうえで重要な情報を依然提供していないとする報告書を配布したと言う。
CNNが入手した9ページの報告書には、IAEA関係者とイラン当局者が先日行った一連の会談の内容が詳細に記されている。イラン当局者は核兵器開発を否定し、IAEAの調査を阻んでいる。
報告書は「IAEAは引き続きイランから提供された情報と説明を調べているものの、イランは現段階で全ての情報を提供せず、文書も公開していないうえ、申告内容の裏づけに必要な個人への接触を認めていない」と述べている。
イランは自国の核開発が平和目的だとの主張を変えておらず、過去にはIAEAとの関係が良好だと説明したこともある。ファルス通信によると、外務省のホセイニ報道官は今回の報告書を受けて、同国政府が今後もIAEAに協力する意向であることを明らかにした。
ファルス通信は、エルバラダイIAEA事務局長が6月2日に報告書を公表する際、イランとの関係の「進展」に言及するだろうとの見通しを示した。
ただ、26日付のIAEA報告書は、イラン核開発の解明を求めるIAEA査察官らのいらだちを示唆。イランが強力爆発試験やミサイル設計作業、ウラン濃縮に使用される四フッ化ウランの先駆物質の研究について、完全に情報を申告していないとの見解を示した。
IAEAはまた、実際の核物質使用を確認していないものの、イランの核開発が依然「重大な懸念事項」だと述べた。