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米当局が調査 イラク古美術品の密売が武装勢力の資金源に
  イラクで略奪された古美術品を武装勢力が密売し、活動の資金源にしているとの疑惑が強まり、米当局が本格的捜査に乗り出しているとの事。

初期捜査に当たった米軍将校が、当地で開かれた国連教育科学文化機関(ユネスコ)主催の会議で明らかにした。

ニューヨーク地方検事補を務めるボグダノス海兵隊予備役大佐は会議の中で、「アフガニスタンのイスラム原理主義勢力タリバーンはアヘン栽培から資金を得ている。アヘンを持たないイラク武装勢力にとって、これに代わるのが古美術品だ」と説明。イラク武装勢力が誘拐や強奪を主要な資金源としていることは事実だとしたうえで、「古美術品密売との関係も否定しようがない」と断言した。

同大佐によれば、古美術品から利益を得る動きは04年末ごろから、まずイスラム教スンニ派組織の間で始まり、さらにシーア派組織にも広がったとみられる。イラクでは最近、文化財の警備態勢が飛躍的に改善されているが、大佐は「警備要員1500人という体制で、1万2000カ所以上の遺跡を守るのは非現実的」と指摘した。

密売された古美術品はヨルダン、シリアを経由してベイルート、ドバイ、ジュネーブなどへ流出しているとされるが、武装勢力が密売業者から金を受け取っているのか、密売に直接関与しているのかといった詳細は判明していない。

イラク古美術品の密売をめぐっては、05年ごろから、国立博物館からの略奪品が武装勢力の武器購入資金になっているとの指摘があり、武装グループの武器庫から略奪品が見つかった事例なども報告されている。ただ、市場の秘密性が極めて高いため、武装勢力とのつながりを示す証拠をつかむのは困難とされてきた。
by sportsiroiro | 2008-03-19 18:48 | ニュース
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