南米ベネズエラ政府は9日、隣国コロンビアの部隊がエクアドルで左翼ゲリラ掃討作戦を実施したため起きた紛争の終結を受け、コロンビアとの国交を回復したと発表したと言う。
ベネズエラ政府が9日にインターネット上に掲載した声明文によると、同国政府はコロンビアの首都ボゴダに外交官を直ちに再派遣する。また、コロンビア当局に対し、ベネズエラの首都カラカスにコロンビアの外交団を受け入れる意向を伝えた。
コロンビア部隊による左翼ゲリラ、コロンビア革命軍(FARC)の越境掃討作戦では、FARCのナンバー2、ラウル・レジェス氏など22人が死亡。エクアドルはコロンビアと断交した。
ベネズエラもコロンビア国内の自国大使館を閉鎖し、コロンビアの外交団を国外追放したため、一時緊張が高まった。
ベネズエラとコロンビア、エクアドルの各国大統領は7日、ドミニカ共和国で、紛争終結宣言に署名。コロンビアの越境行動を非難し、いかなる国にも他国の領土を侵犯する権利はないとする内容だった。
コロンビアのウリベ大統領は越境攻撃を謝罪し、再発防止を明言。エクアドルのコレア大統領とベネズエラのチャベス大統領は、ウリベ大統領の謝罪を受け入れ、3首脳は握手を交わした。