北朝鮮は22日、平壌北方の寧辺にあり、6ヶ国協議合意に基づき無能力化作業が続く実験用黒鉛減速炉(5千キロワット)を外国人メディアに初公開したとの事。
AP通信が報じた。合意を順守している事を見せ付けるためとみられる。
AP通信のテレビ局スタッフに公開したもので、同局は頭からつま先までの白い防護服を着用した北朝鮮作業員が使用済み燃料を除去する作業の様子などを伝えた。
公開したのは核施設の一部だけだったと言う。
寧辺の核施設の幹部は取材に対し、6ヶ国協議合意に従い無能力化作業を続行していると強調しながらも、他国が合意事項に応えていないため燃料棒除去などの作業の速度を落としているとも述べた。
米によるテロ支援国指定の解除などを指すとみられる。
6ヶ国協議合意では、北朝鮮は昨年末まですべての核計画の申告も義務付けられていたが、履行していない。この問題が支障とな同協議の次回招集もとん挫している。
申告問題では北朝鮮は米に既に示したと主張。米は完全な内容に足りないとして新たな提出を求めている。北朝鮮のウラン濃縮や他国への核拡散活動の報告が対立点とされる。