タイ国軍などによると、イスラム武装勢力の分離独立運動がくすぶる南部ヤラ県ヤラの市場で15日朝、爆弾が爆発、少なくとも27人が負傷。
オートバイに仕掛けられていたもので、軍はイスラム武装組織の犯行と見ている。
爆発後の混乱でけがした住民らもいるとみられ、負傷者が増える恐れがある。朝食の準備の買い物で市場は混雑していた。調べによると、若い男がバイクを駐車させた後、爆発したと言う。
同じく南部のナラティワート県では14日、車両で哨戒中の兵士を標的にした爆弾テロ、発砲があり兵士8人が死亡している。道路に仕掛けられた爆弾がさく裂した後、武装グループが車両に一斉に発砲し、車両にいた兵士全員が殺害されていた。
イスラム教徒が多数派のマレーシアと接するナラティワート、ヤラー、パタニの3県では04年以降、反政府武装勢力の爆弾闘争などが本格化。タクシン前首相が強硬鎮圧に乗り出したが、逆に武装攻撃が悪化する悪循環に陥った。04年以降、爆弾爆発、テロ殺害などの犠牲者は2700人以上に達すると言う。
昨年9月の軍事クーデター後に誕生した政権は対話路線に切り替えたが効果は出ていない。タイの人口のうち約9割は仏教徒。