パキスタンで昨年12月27日に起きたブット元首相暗殺事件について、パキスタン政府からの協力要請を受けた英ロンドン警視庁は5日、現場検証を行ったとの事。
CNNのカメラマンによると、英のテロ対策捜査官チームが、ラワルピンディ市内の公園で2時間余り活動し、ブット氏が死の直前に集会を開いた現場も訪れた。捜査官らは写真を撮影したり、現場を見下ろせる建物に登ったりしたほか、ブット氏が総裁を務めていた野党・パキスタン人民党(PPP)の党員らから事情を聞いた。
英の捜査官らはムシャラフ大統領からの承認を得て、4日にパキスタン入りした。ラワルピンディの警察当局は道路を封鎖し、両国の合同捜査に協力した。
パキスタン内務省は、ブット氏が自爆テロの爆風を受け、頭部を車のサンルーフのレバーで強打したことが死因だと説明。しかし支持者らは銃撃説を主張し、一部は事件当時の映像が証拠だとしている。
ブット氏の後継者としてPPP共同総裁に就任した夫のアシフ・アリ・ザルダリ氏は、国連による捜査を求めている。