パキスタンのブット元首相暗殺事件で、同国内務省のチーマ報道官は28日、元首相が自爆テロの爆風で頭部を乗っていた車両のサンルーフのレバーに強く打ち付け、頭蓋骨を骨折したのが死因だと述べた。
内務省は当初、テロ実行犯の銃撃が死因と説明。この後は、自爆攻撃の破片を受けたのが死因と訂正していた。
元首相率いていた野党、パキスタン人民党議会派のメンバーは、内務省報道官の新たな死因の説明を「ウソのかたまり」と非難。元首相に対する政府による警備の手薄が暗殺につながったと主張している。
内務省報道官は会見で、車のサンルーフから姿を見せる元首相の写真などを用いて、テロ実行犯の銃撃、自爆が起きた際の元首相の体の反応などについて説明した。サンルーフのレバーには血痕が付着していたと言う。
ただ、ブット氏は首周辺に銃撃を受けたとの証言もあり、死因については依然、混乱している。