露の武器輸出を管理する連邦機関FSVTSは28日、イランの国防軍需省が先に露がイランに最新型の
S-300型対空ミサイルシステムの供給を準備していると発言した問題に触れ、これを否定する声明を出した。
「イランへの同システム輸出は検討もされず、話し合いもない」と述べた。同ミサイルシステムは射程140キロ以上、高度約2万7千メートルまでの範囲で、戦闘機、巡航ミサイルや弾道ミサイルの迎撃が可能。
露軍は、米のパトリオット・ミサイルシステムの撃破が可能と誇示している。露は05年12月に調印された協定に従い、イランへミサイル使用の防空システムを供与済み。S-300型システムはより高性能となっている。
イランのメディアは、同システムの装備で米、イスラエルの攻撃を撃退出来るとも報じていた。イランは自国の核開発問題をめぐり欧米諸国と敵対、国連安保理は経済制裁も打ち出している。ブッシュ米政権はイランへの武力行使の選択肢もちらつかせている。