国内で発生したBSE感染牛33頭のうち32頭の感染ルートを調べていた、農水省のプリオン病小委員会は14日、オランダ産の油脂を原料とした代用乳が感染源になった可能性も否定できないとする報告書をまとめたみたいです。
03年の同省報告書では、英産輸入牛で製造した肉骨粉や伊から輸入した肉骨粉が感染源である可能性を示唆し、代用乳には否定的な見解を示していた。
報告書によると、国内で01~07年2月に発見された感染牛32頭について、感染源や感染ルートを検討。32頭は92~02年生まれで、うち25頭は北海道生まれだった。
このうち95~96年に北海道で生まれた感染牛は、オランダから輸入された油脂でつくられた代用乳を飲んだ可能性があると言う。この時期にはオランダから4回にわたり動物性油脂が輸入されている。一方で、北海道に汚染された肉骨粉が輸入された記録はなかったとの事。
ただ、オランダの疫学調査では、同国の汚染原因は輸入した肉骨粉とされ、動物性油脂の可能性を否定しており、「オランダ産の油脂が感染原因とする合理的な説明は困難」ともしている。
03年9月の同省の報告書では、感染牛7頭について調べた結果、英産輸入牛で製造した肉骨粉や伊から輸入した肉骨粉が感染源である可能性を示唆した。
群馬県内の飼料工場で生産された代用乳を飲んでいる牛がいたが、「原料に含まれるオランダ産油脂は微量で、感染源としては否定していい」と結論付けていた。