トルコ軍がイラク北部のクルド労働者党(PKK)の拠点へ越境攻撃を警告している問題で、複数の米軍事筋は2日までに、米軍の
U2偵察機がトルコ、イラク国境上空で軍事情勢の情報収集を実施している事を明らかにしたみたい。
米国防総省当局者は、これらの偵察活動で得た情報をトルコに流し、PKK掃討を支援していると述べた。情報共有は急速に進展していると言う。PKKの陣地などの動向を探っているともみられる。
PKKはトルコからの分離独立を求め、同国への越境攻撃を繰り返している。
トルコは、イラク政府、同国のクルド人指導者がPKKの活動の封じ込めに成果が挙げられない場合、大規模な越境攻撃をかける構えを示している。
米はトルコが攻撃に着手した場合、イラク情勢が更に複雑化する事を懸念、大規模な越境攻撃に反対している。今回の偵察機任務、情報共有はトルコ側の不満を解消させ、攻撃を最小限にする狙いがありそうだ。
トルコのエルドガン首相は近く訪米、ブッシュ大統領と会談予定で、イラク北部への越境攻撃の決断は会談結果を見極めて行う姿勢を示している。