11日付の米紙ロサンゼルス・タイムズは、米軍がイラク増派の失敗に備えた「代替戦略」の検討を始めていると伝えた。
駐留部隊を段階的に撤退させ、イラク軍への訓練や助言に重点を置く案などが含まれているという。
国防総省当局者らは、米軍の駐留が長期に及べばイラク国民の反感を招き、「自滅的な」結果につながると指摘。米軍が80年代、内戦下の中米エルサルバドルに送り込んだ特殊部隊(グリーンベレー)を例に挙げ、軍事顧問の派遣などを中心とした「目立たない」戦略を提案しているという。
米軍のイラク駐留をめぐっては、超党派の「イラク研究グループ」が、戦闘部隊を段階的撤退させ、助言者・指導者の役割に移行するとの提言を示している。代替戦略の立案は、こうした考え方に沿う方向で進んでいるとみられる。