ブレア英首相は今年末をめどに、イラク駐留英軍をほぼ半減するよう指示する見通しだ。
首相は21日に英下院で、数週間内に英兵1500人、年末までに駐留英兵7000人中3000人をイラクから引き揚げる方針を明らかにする。英国は、バグダッド周辺で続く内戦状態の影響が薄いイラク南部の治安権限を、イラク当局に移譲する予定という。
ベケット英外相は先月、英国がイラク増派を実施しないと明言。
ブラウン英国防相も昨年11月、2007年末までに数千人の英兵を撤退させる意向を明らかにしていた。残留する英兵はイラク軍や警察部隊の訓練、イラク軍への支援、残留英米軍の補給線保護にあたる見通し。
現地で死亡した英兵が150人を上回るなか、英国民の間ではイラク駐留継続への反対意見が強い。ブレア首相の支持率は低下し、与党・労働党はここ2年間の選挙で議席数を落とした。首相は昨年9月、1年以内に退陣する意向を表明した。