アフガニスタンで治安維持作戦に当たる北大西洋条約機構(NATO)主導の国際治安支援部隊(ISAF)は30日、同国南部の戦闘で米軍兵士計6人が過去2日間で死亡して7月の犠牲者総数が計66人となり、2001年末の軍事作戦開始以降、月間では最悪の記録となったと報告した。
2カ月連続の最悪記録の更新。7月にアフガンで死亡した外国軍兵士の総数は、米兵を含め88人だった。
ISAFによると、米兵1人が30日、反政府武装勢力の攻撃で死亡、別の2人が仕掛け爆弾で死亡した。29日にも3人が仕掛け爆弾で殺害された。最近のアフガンにおける外国軍兵士の死因の多くは仕掛け爆弾の比率が圧倒的に高く、ISAFは武装勢力の製造工場の摘発などの作戦を強化している。
CNNの独自集計によると、米兵の月間単位の死亡数は今年6月の60人がこれまでの最悪記録だった。同月の外国軍兵士の犠牲者数は米兵を含め計103人。
米国のアフガン戦略では、駐留米軍のマクリスタル前司令官が増派方針などに関連して高官を批判し、今年6月下旬に解任されている。最近では、アフガン軍事作戦をめぐる米軍の機密文書が流出してネット上で公表され、米国民によるアフガン戦略への疑心をさらに募らせる結果ともなっている。
オバマ大統領はアフガン軍事作戦をテロとの戦いの主戦場と位置付け、昨年末には3万人増派を打ち出している。