アラブ連盟は29日、エジプトの首都カイロで外相会合を開き、パレスチナ自治政府とイスラエルの直接交渉を支持する方針を決めた。イスラエル側もこの決定を歓迎している。
アラブ連盟は、実際に直接交渉に入るかどうかはパレスチナ自治政府のアッバス議長の判断に委ねるとの立場を明確にした。
イスラエル首相府は、「ネタニヤフ首相はアラブ連盟の決定を受け、今後数日中にパレスチナ自治政府と直接的かつ正直な対話を開始したいと述べている」「直接交渉を通じて、2カ国間で早急に和平合意に達することができるだろう」との声明を発表した。
イスラエルのバラク国防相も報道官を通じ、決定を歓迎する声明を発表している。
アラブ連盟の決定は、西側諸国からの強い圧力を受けたものだ。パレスチナとイスラエルの和平交渉は1年半以上行き詰っており、米国のミッチェル中東和平担当特使が仲介となる間接交渉が行われていた。
29日の会合には中東13カ国の外相が集まった。この席でアッバス議長は最近の間接交渉の進展を説明した。アッバス議長はこれまで、イスラエルの入植活動が続いていることなどを理由に直接交渉には消極的な姿勢を見せている。