イラン外務当局の報道官は7日、同国の赤十字に相当する赤新月社が、パレスチナ自治区ガザに支援船を派遣することを明らかにした。
赤新月社によると、救援物資を載せた船1隻が今週末までに、エジプト経由でガザに到着する予定。国営イラン通信(IRNA)とメヘル通信は、赤新月社がさらに、もう1隻の支援船と、医師などが乗り込む医療船の派遣準備を進めていると伝えた。
ガザ沖では先週、イスラエルが海上封鎖を理由に支援組織の船団を攻撃。乗船者9人が死亡し、国際社会から非難が集中した。
赤新月社は、派遣する船が攻撃を受ける恐れもあるとしたうえで、イラン当局の承認が得られれば出航に踏み切るとの姿勢を示していた。
外務当局報道官はイランからの支援船について、数カ国のイスラム国家が組織する船団の一部だと説明。これらの国との間で出航時期などを調整していると述べた。ただし、具体的な国名は明らかにしなかった。
これとは別に欧州でも、親パレスチナの立場を取る2つのユダヤ人団体が、ガザへの支援船派遣を表明している。団体代表者は「民間人を不当に処罰する海上封鎖をやめさせることが目的」と語ったが、「妨害工作を避けるため」として、出航の場所や時期は明らかにしなかった。