パレスチナ自治区ガザへ向かっていた支援船団がイスラエル軍に攻撃された事件で、イスラエル軍は軍高官が率いる専門家チームを設置する意思を表明した。
「今回の出来事からの教訓を確立」することが調査チーム設置の目的。この事件では5月31日、人道支援物資をガザに向けて運んでいたとされる船団をイスラエル軍が襲撃し、最大の船舶だったトルコ船籍の船を攻撃して少なくとも9人を死亡させた。
調査チームは今回の事件の指揮系統に直接かかわっていない専門家で構成される。現在行われている各種の調査を分析してそれぞれの結論から共通点を見いだすなどの作業を進め、7月4日までに結果を報告する。
支援船攻撃をめぐっては、国連安全保障理事会が中立的な立場からの調査実施を呼び掛け、国連人権理事会も調査開始を決議している。フランスのサルコジ大統領は7日、イスラエルのネタニヤフ首相との電話会談でこの問題を取り上げて、安保理の呼び掛けに従って「信頼できる公平な調査」を行うよう求めていた。