イラク警察当局者が20日語ったところによると、首都バグダッド北郊タルミヤで19日、イスラム教スンニ派部族組織「覚醒評議会」の地元指導者の自宅を武装グループが襲撃し、指導者の妻ら家族5人の頭部を切断するなどして殺害した。本人は外出中だった。
警察によると、殺されたのは妻のほか、息子3人と22才の娘。同評議会は、米軍やイラク政府と協力して、国際テロ組織アルカイダ系武装勢力に抵抗してきた。メンバーやその家族を狙った攻撃は、これまでにも報告されている。
今月2日には、スンニ派の住民が多いバグダッド近郊の村が、軍の制服を着た武装集団に襲われ、女性5人を含む25人が殺害された。当局はアルカイダ系勢力による犯行との見方を示した。イラク治安部隊が容疑者25人を逮捕したが、うち数人は証拠不十分として釈放した。
駐留米軍は19日、アルカイダ系武装勢力「イラク・イスラム国」の指導者2人を殺害したと発表し、オディエルノ司令官が「彼らの組織にとって最大の攻撃になりうる」と述べていた。