ロシアの検察庁当局によると、南部
ダゲスタン共和国のキズリャル町で31日朝、2件の爆発があり、12人が死亡、22人が負傷する事件が起きた。国営ロシア通信など地元メディアが報じた。地元警察当局者は、少なくとも1件は自爆犯が絡んでいるとし、爆弾テロと断定した。
首都モスクワでは29日、中心部にある地下鉄駅2カ所で連続自爆テロが発生、乗客ら39人が死亡する事件があった。同事件で連邦保安局(FSB)は北カフカス系のテロ組織の犯行としているが、今回の爆弾テロとの関連性は不明。ダゲスタンは北カフカスに位置する。
キズリャルは、イスラム系武装勢力による独立闘争が1990年代に激化していたチェチェン共和国に近い。ロシア治安当局の掃討作戦の圧力で、チェチェンの武装勢力は北カフカスなどへ移動、拠点の再構築を始めたとの指摘もある。
キズリャルでのテロでは現地時間の31日午前8時40分ごろ、警官を乗せた車両が近くを通過する際、爆発物が仕掛けられた車が爆発。約20分後、この現場で救出活動などに当たっていた隊員らに警官の制服を着用した男の自爆犯が接近、爆弾をさく裂させた。
現場から約300メートル離れた地点には、内務省、FSBや学校があり、治安機関を標的にした犯行の可能性がある。ダゲスタンはイスラム教徒が多数派の共和国。首都マハチカラでは今年1月、警察署を狙った自爆攻撃が発生、警官5人を殺害し、14人が負傷するテロもあった。
改めて、宗教とか民族の問題って難しい・・・