ホンジュラス情勢 暫定大統領が挙国一致内閣発足を強行

　　今年6月の軍主導のクーデターで国外追放されたセラヤ大統領と暫定政権側の対立が続く中米ホンジュラス情勢で、ミチェレッティ暫定大統領は5日深夜、自らを指導者とする挙国一致政権の発足を発表した。

閣僚名簿は今後示すとしている。しかし、セラヤ大統領とその支持者は含まれておらず、セラヤ氏は態度を硬化、先月29日の和解合意は破たんしたと主張した。暫定政権側は、セラヤ氏側は閣僚候補リストの提出に応じなかったとし挙国一致政権発足の正当性を主張している。

合意では5日までの連立政権の樹立と、セラヤ氏の大統領職復帰の判断を国会にゆだねることが決まっていた。しかし、しかし国会は最高裁の意見を聞くなどとの理由で採決を先送りし、セラヤ氏の処遇は決まっていなかった。

暫定政権側はミチェレッティ氏が連立政権を率いるべきと強調し、セラヤ氏側は復職が先だと対立もしていた。

セラヤ氏は9月に強行帰国した後、首都テグシガルパのブラジル大使館に滞在し、暫定政権側との交渉を続けてきた。セラヤ氏は大統領再選を可能にする憲法改正をめぐって軍や国会と対立した結果、追放された経緯があり、国会が復職を支持するかどうかは不透明となっていた。