アフリカ・サハラ地域の水がめとして重要な水源になっているチャド湖が、今後20年以内にも干上がると、国連食糧農業機関(FAO)が15日、発表した。チャド湖に依存している最大で3000万人が、危機的な状況に陥る恐れがある。
FAOはNASAの衛星写真を元に、チャド湖の大きさを分析。1963年には2万5000平方キロと、クウェートよりも大きい米メリーランド州ほどの大きさだった。しかし、01年には1500平方キロと、5分の1以下まで小さくなった。
チャド湖の水量が減少した理由は、地球温暖化による気温上昇のほか、周辺人口の増加と、これに伴う過剰な放牧、農業地拡大による水需要の急増が指摘されている。
水量だけではなく、漁獲量も6割近く減少。生物多様性が豊かだった周辺地域でも、動植物が大きく減少しているという。
チャド湖はチャドとカメルーン、ニジェール、ナイジェリアの4カ国が接しており、シャリ川とロゴーヌ川が流れ込んでいるが、最近では2本の川の水量減少も顕著だという。
人間の力ではどうする事も出来ない・・・