イランが国際原子力機関(IAEA)に申告しないまま国内2カ所目のウラン濃縮施設を建設していた問題で、政府系プレスTVは9月29日、サレヒ原子力庁長官の発言として、この施設に査察団を受け入れる日程を、同国当局が近くIAEAに通知すると伝えた。
ただしサレヒ長官は、可能性のある日程について具体的な言及を避けた。
新たな核施設は先週存在が判明。さらにイランが先週末から28日までの期間に複数のミサイルを試射したことで、西側各国の指導者らは反発を強めている。
イランは同国の核開発が平和目的だとの主張を変えていない。サレヒ長官はプレスTVに対し、新核施設が軍事目的だとする西側諸国の指摘は「事実無根」だと強調した。
イランの対外核交渉責任者であるジャリリ最高安全保障委員会事務局長は10月1日ジュネーブで、国連安全保障理事会の常任理事国5カ国にドイツを加えた6カ国の代表や、欧州連合(EU)のソラナ共通外交・安全保障上級代表と協議する。サレヒ長官は、イランが今回の協議で政治面と技術面からの問題解決を図る意向だと語った。