イスラエル北部ガリラヤ湖に近いホテルの建設予定地で、約2000年前のものと見られるシナゴーグ(ユダヤ教礼拝所)が見つかった。紀元前50年から紀元100年のものと見られ、イスラエル考古庁によるとこの時代のシナゴーグは非常に珍しいという。
発掘した考古学者によると、約120平方メートルあるシナゴーグのメインホールの中央部分からは、ユダヤ教の燭台(しょくだい)が彫られた石が見つかった。ローマ帝国時代の遺跡から燭台が彫られた石が発掘されたのは初めてと見られるという。
また、シナゴーグの壁に描かれたフレスコ画も、当時の生き生きとした色が残っていた。
当時のユダヤ教徒は、エルサレムにある教会へ年に3回行くことが習慣となっており、貴重な発見だとしている。同じ時代のシナゴーグはこれまでに、6カ所でしか見つかっていない。
ホテルの建設を計画している企業側は、貴重な資料の発掘に喜んでおり、イスラエル内外から訪れる人を惹き付けるような、様々な宗教と異文化を支援するセンターをこの場所に設立したいとしている。