フィリピン国軍報道官は13日、同国南部バシラン島で12日、国軍とイスラム過激派アブ・サヤフが交戦し、兵士23人を含む少なくとも44人が死亡した、と述べた。兵士22人が負傷。軍とアブ・サヤフとの戦闘では近年で最大規模となっている。
国軍部隊が同島の村落にあるアブ・サヤフの軍事訓練基地を急襲した。火器類、爆発物や文書を押収したとしている。同基地は爆弾製造に使われていたという。
アブ・サヤフは国際テロ組織アルカイダや東南アジアのイスラム過激派ジェマア・イスラミヤ(JI)との関係も指摘され、JI戦闘員を訓練しているともされる。
イスラム国家樹立を図るアブ・サヤフは比国内でこれまで多数の爆弾テロを起こし、南部では活動資金ねん出のため誘拐も繰り返している。アブ・サヤフ掃討には米軍も協力している。