軍主導のクーデターで大統領が解任された中米ホンジュラス情勢で、アリアス・コスタリカ大統領を仲介役とするセラヤ大統領とミチェレッティ暫定大統領両派の調停協議が9日、サンホセで開催されたが、両氏間の直接対話は実現しなかった。
ミチェレッティ氏が帰国の意思を表明したためだが、双方は作業チームを通じての話し合いは続行することで合意した。アリアス大統領は両派間の協議は率直、誠実だったが、成果を得るには当初予想していたより時間がかかるかもしれないとの見通しを示した。
アリアス大統領は9日、セラヤ、ミチェレッティ両氏とそれぞれ個別に会談した。セラヤ氏はコスタリカ到着前、調停協議では暫定政権側の意見を聞く意向を示したが、ミチェレッティ大統領とは「交渉」しないとの立場を表明。無条件の大統領復職を要求する自らの考えに変化はないことを改めて強調した。
暫定政権側は、セラヤ氏の解任、国外追放は同氏が再選の道を開くため憲法改正の国民投票の強行を図ろうとしたためと主張、暫定政権の合法性を主張している。憲法では再選は禁じられている。