頭のターバンといった戒律で知られる
シーク教徒の米陸軍医師2人が、ターバンを取り髪を切ることが必要だとする軍の規律に反発、戒律を優先してもらいたいと訴えていると言う。双方の主張は平行線をたどっており、解決は難しそうだ。
宗教の戒律を優先したいと訴えているのは、医師のカマルジット・シン・カルシ大尉と、歯科医のテジープ・シン・ラッタン少尉。2人とも、シーク教徒の戒律を守り、髪を切らずターバンを巻き、ひげを伸ばしている。
この2人が今年7月から前線に赴くことになり、陸軍側は軍用ヘルメットや、防弾着など身を守るための装備が着用できないことを理由に、ターバンをとって髪を切るよう指示した。
しかしカルシ大尉は、「それは全く意味のない理由だ。軍の兵士は、その仕事故に負傷する。彼らには医師や看護師が必要だ」と、意見を譲らない。
また、シーク教徒団体も、2人の意見を後押し。2人が軍医学校と軍歯科学校に勧誘された際、ターバンや髪を切らないことは問題にならないと言われたと主張。医学校や歯学校では、宗教に対する2人の姿勢には、敬意を持って受け入れられてきたと述べている。
米国在住のシーク教徒は、約50万人とされている。01年の米同時多発テロ以降、シーク教徒はターバン姿などが標的となり、米国内で差別を受けたりしている。そのためにも、軍規の見直しを実施して欲しいと希望している