ヘレステスト最終日

　　19日（木）午後、新シーズンに向けた最後のテストをマクラーレンとウィリアムズがヘレスで締めくくった。

FW31のステアリングを握った中嶋一貴は102周を走り込み、1分17秒494のベストタイムを記録。火曜日にバトンがマークした1分17秒844を上回ったことはウィリアムズの後押しになることだろう。

「カズキ（中嶋）が今日もコックピットに座り、最後の最後まで信頼性とパフォーマンスの作業に取り組んだ」と説明するのはウィリアムズのテクニカルディレクター、サム・マイケル。

「この2カ月間でわれわれはFW31で8,000km以上を走破した。注意を払わねばならない部分は常にあるが、信頼性はいい」

「回転数は減少したものの、（カバーしなければならない）マイレージが増えるエンジンについてもトヨタと共に優れた信頼性を得られるよう懸命に作業に取り組んだ。これをやらなければならなかった時間を考えれば作業はうまくいった」

一方、マクラーレンMP4-24を駆ったのはコバライネン。チームは再び流れを視覚化するペイントを用い、この日はリアディフューザの前方シャシーのフロア部分に使用している。中嶋からは0.5秒近く離されはしたが、コバライネンは前日のベストタイムより0.3秒速いタイムを記録した。

マクラーレンは声明の中で、「チームはMP4-24のコース上でのテスト過程を締めくくった。マクラーレン・テクノロジー・センターから一晩で届けられた新コンポーネントが装着されたマシンは生産的なフィードバックをもたらしている」と説明。

新レギュレーションではシーズン中のテストが禁じられているため、F1に参戦する全10チームは先の17グランプリでのみ活動することになり、最初の作業は来週金曜日にメルボルンで実施される。

1. 中嶋一貴 - ウィリアムズ・トヨタFW31 - 1:17.494（+0.000） - 102周
2. コバライネン - マクラーレン・メルセデスMP4-24 - 1: 17.946（+0.452） - 84周