国連安全保障理事会は8日、イスラエル軍による攻撃が続いているパレスチナ自治区ガザの停戦を要求する決議を、賛成多数で採択した。安保理の15カ国中、14カ国が賛成票を投じたが、ライス国務長官が出席した米国は棄権し、全会一致は成らなかったと言う。
決議案はイスラエル軍のガザ全面撤退に向けて、即時かつ持続的、完全尊重される停戦が緊急に必要であると強調。またガザとイスラエルの境界開放を求め、民間人に対する暴力およびテロ行為を非難している。
ただしイスラエル軍の撤退期限や、イスラエルの攻撃に対する非難は盛り込まれておらず、ハマスのロケット弾攻撃への言及はない。
決議には法的拘束力があるものの、どのように施行するかは不透明だ。
パレスチナ医療関係筋によると、昨年12月27日にイスラエル軍がガザ攻撃を開始して以来、パレスチナ側の死者は765人前後にのぼっている。イスラエル側の死者は兵士10人を含む13人。