パキスタン治安部隊の情報筋が8日、CNNに語ったところによると、同治安部隊は7日、インド西部ムンバイで起きた同時テロへの関与が疑われるイスラム過激派「ラシュカレトイバ(LeT)」の拠点を急襲したと言う。
同国英字紙ドーンは、この作戦での逮捕者に、インド当局がテロ首謀の容疑者とみる人物が含まれていると伝えた。
情報筋によると、拠点があったのはインドと領有権を争うカシミール地方の中心都市、ムザファラバード。情報当局者が匿名でAP通信に語ったところによると、十数人が逮捕され、同時テロとの関連について取り調べを受けているという。
インド当局は同時テロで拘束した容疑者の供述などから、LeTの指導者ザキウル・レーマン・ラクビ容疑者らがテロを首謀したとの見方を示している。これに対してパキスタンのザルダリ大統領は、犯行グループは域内各地で暗躍する「非国家主体」だと述べていた。
LeTはカシミール地方の分離独立を目指す組織で、パキスタン情報機関とのつながりも指摘されるが、02年に非合法化された。LeTによれば、急襲された施設は、05年パキスタン地震の被災地支援活動の現地事務所として使っていたという。