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救世軍の「社会鍋」に変化 携帯、ネットで募金も
  キリスト教プロテスタント系の国際NGO、救世軍がこの時期、全米各地に「社会鍋」を設置して行っている募金活動が、様変わりの兆候を示している。米経済低迷の影響で募金額やボランティアの数が減少し、携帯電話やインターネットを使った募金システムが登場した。

社会鍋は1890年代、救世軍のメンバーがサンフランシスコの街頭に設けたのが始まり。毎年クリスマスの時期を中心に、各地のショッピングセンターなどで募金を呼び掛けてきた。募金額も順調に増えていたが、米景気を反映して昨年は1億1800万ドル(約110億円)、前年比0.7%増と、過去8年で初めて伸び率が縮小。

今年はさらに、これまで募金を寄せていた人々が逆に支援を求めるケースも目につくようになったという。社会鍋の活動に参加するボランティアの人数も不足し、募金呼び掛けの要員に時給を支払わざるを得ない地域が増えて、コストが増大している。

そこで、救世軍では若者らを中心に新たな層の協力者を開拓しようと、携帯電話を使った募金方法を考案。ジョージア州アトランタとオハイオ州コロンバスで試験的に実施している。文字メッセージでコード番号を送信すれば、募金5ドル分が電話料金の請求書に追加される仕組みだ。

また、インターネットの簡易ブログサービス、トウィッターを通して、社会鍋の活動に関する話題を流す試みも始めた。オンラインでの寄付は4年前から受け付けているが、今年からはSNSのフェースブックで、メンバーが友人らから簡単に募金を集めることのできるプログラムを始めた。

さらに、コロラド州コロラドスプリングスとテキサス州ダラスでは、社会鍋の設置所にクレジットカードの読み取り機を導入し、現金を持ち合わせていない募金者に対応できるようにしたという。

ただ、伝統的な街頭での募金は、今後も活動の中心を占める見通しだ。救世軍アトランタ支部のトップ、ジェームズ・サイラー氏は「社会鍋はクリスマスの風物詩として定着しているので、すべてがバーチャル化することは考えられない」と話している。
by sportsiroiro | 2008-12-06 17:19 | ニュース
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