イランの石油輸出国機構(OPEC)代表のハティビ氏は15日、同機構が今月29日にカイロで開くOPEC緊急総会で日量100万-150万バレルの減産を決定するよう求めたと言う。
AP通信によると、イラン国営テレビ(電子版)が報じた。
緊急総会では、米国発の国際金融危機や世界的な景気後退を受け、原油価格が下落の一途を辿る中で追加減産などを話し合う見通し。原油需要が先細りする中で、再度の減産を求める声もOPEC内に強まっている。
OPECの次回総会は12月17日に予定されていた。同機構は今年10月24日、価格を安定させるため日量150万バレルの減産を決定。しかし、価格の下落を防げない状態になっている。
ニューヨーク商業取引所の原油価格は、米国産WTI原油先物の終値が1バレル=57ドル台と、今年7月の147ドルから大幅に落ち込んでいる。
イランは国庫収入の多くを原油輸出に頼っている。同国はOPEC2位の原油輸出国で、現在の生産量は日量約400万バレル。