イラン最高安全保障委員会(SNSC)事務局長を務めた経験を持つラリジャニ国会議長は8日、イランの核開発が「受け入れ難い」とするオバマ米次期大統領の発言を批判したと言う。メヘル通信が伝えた。
ラリジャニ氏は、オバマ氏が大統領選の選挙運動中に掲げていた変革を、イランへの対応にも適用するべきだとの見解を表明。イラン核開発への反対の繰り返しは誤った方向への一歩だと述べ、表面的ではない「方策の変更」が期待されていると述べた。
オバマ氏は7日午後に行われた大統領選勝利後初の記者会見で、イラン核開発を食い止めるため国際社会と連携していく方針を明らかにした。ラリジャニ氏は、米国のイラン政策は容易に変わらないとの見通しを示す一方、オバマ氏の大統領選出は米国内の状況の変化を表していると指摘。ラリジャニ氏はまた、米国が他のペルシャ湾岸諸国に核技術を供与してもイランが意に介さない一方、イランの核開発は止める事ができないと明言した。
オバマ氏の勝利については、イランのアフマディネジャド大統領が6日に祝意を表明した。79年のイラン革命後の断交以来、イラン指導者が米大統領に歓迎の意を示したのは初めて。