パキスタン選挙管理委員会は22日、ムシャラフ大統領が今月18日に辞任した事を受けた大統領選を今年9月6日に実施する、と発表した。上下両院と4州の州議会が選ぶ間接選挙となる。
ムシャラフ氏を辞任に追い込んだパキスタン人民党、パキスタン・イスラム教徒連盟シャリフ派などによる連立政権では擁立候補で合意が成立していない。人民党のザルダリ共同総裁が浮上しているが、シャリフ派との意見調整が必要となっている。
連立政権は議会で多数派を獲得しており、候補者で合意すれば当選はほぼ確実となっている。
陸軍参謀長時代に軍クーデターを起こし9年間、政権を握っていたムシャラフ氏は、在任時代の最高裁長官の更迭などで憲法違反行為があったとして野党の弾劾手続きに直面していた。同氏は辞任を「国政混乱をさけるため」としていたが、この弾劾を避ける意味合いが強かった。米英、サウジアラビアなどへの亡命も考慮しているとされる。