ノルウェー国防省当局者は20日、露が同国に対し、NATOとの軍事協力の全面凍結を予定していると通知してきたと述べた。AP通信が報じた。
NATO外相理事会が19日、グルジア情勢に関連し、露に和平原則に則った速やかな部隊撤収を要求、「NATO露理事会」や合同軍事演習を当面中断する事を決めた事に反発した可能性がある。
モスクワのノルウェー大使館が露国防省の高官からの電話で説明されたという。書簡を送り、通知するとも語ったという。AP通信によると、露大統領府はコメントしていない。ブリュッセルのNATO本部当局者はロシアから通知は受けていないとしている。
露のインタファクス通信はモスクワの軍事外交筋の情報として、露政府が08年に予定していたNATOとの軍事協力を見直していると伝えた。
ただし、ロイター通信によると、露のロゴジン駐NATO大使は、凍結は一時的で、協力全般に及ぶものではないとし、アフガンのテロ対策での協力は続けることを示唆。極東や地中海、バルト海での海軍演習が凍結対象だと説明した。
今のところ、ロシア側は協力凍結について発表していない。
NATO露理事会が設置された02年の合意では、NATOによる地中海での対テロ警戒活動への露軍艦船の参加、アフガンでのヘロイン密輸対策での協力などが盛り込まれていた。