韓国政府は25日、牛海綿状脳症(BSE)問題で中断していた米産牛肉の輸入を、今週中に再開する方針を明らかにしたと言う。
米韓両国は先週、肉の輸出入をBSEの発症例が少ない生後30カ月未満のものに限定する事で合意した。
しかし輸入再開に反対する韓国市民は、制限事項を盛り込んだ今年4月の取り決めについて米国と再交渉するよう李明博政権に要求し、抗議活動を継続。政権側は国際的に信頼を失うとして、再交渉要求に応じない姿勢を明言した。
農林省は輸入再開に向けた行政手続きの最終段階として、26日付官報に検疫基準の告知を掲載するよう要請した。大統領府によると、韓昇洙首相は25日午前、与党ハンナラ党の指導者らとの会合で、合意事項の順守は米韓関係にとって重要性が高く、国際関係で信頼を維持するために必要不可欠だとコメントした。
農林省報道官によると、官報に告知が掲載された場合、韓国国内の食料品店には昨年以来初めて米国産牛肉が本格的に戻ってくる。輸入再開にあたっては、まず税関や検疫倉庫に保管されている5300トン余りの牛肉が、検査を経て市場に出荷される予定だ。