赤十字国際委員会は14日、アフガンのバグラム基地に拘束されている収容者の扱いについて米を批判し、弁護受け入れなどの処遇改善が必要だと訴えたと言う。
赤十字国際委員会のケレンバーガー委員長はアフガンに14日まで1週間滞在し、カルザイ大統領や米軍司令官と会談。半日の日程でバグラム基地の収容施設を訪れたとの事。
ケレンバーガー委員長は記者会見で、バグラム基地には600人以上が収容され、多くは自分がなぜ拘束されているのかさえ知らないと指摘。「彼らはこれからどうなるのか、あとどれくらい拘束されるのか、どうすれば釈放してもらえるのかさえ分からない」と訴えた。
アフガンでは、米軍が「適性戦闘員」として拘束している人物を釈放できるかどうかを半年ごとに検討する審査委員会が設置された。ケレンバーガー委員長はこれについて一定の改善だと評価しながらも、外部の証人が拘束者側の弁護に立つことを認めるべきだと述べている。
ケレンバーガー氏の発言はバグラム基地についてのみ語ったものだが、赤十字広報のウエストファール氏は、イラクやキューバ・グアンタナモにある米軍の収容施設でも状況は同じだと指摘した。
バグラム基地の米軍当局は14日、赤十字報告についてのコメントを拒否した。グアンタナモと違ってバグラムの収容施設は取材を認めておらず、拘束されている人物や容疑も明らかにしていない。