スウェーデンの大手ウオツカブランド「アブソルートウオッカ」が、米国南西部をメキシコの一部として扱った広告で米国消費者の反感を買ったとして謝罪したと言う。
問題になったのは「アブソルート・ワールド」のキャッチフレーズで理想的状況を描くシリーズ広告で、メキシコでのみ展開。カリフォルニア、テキサスなどの州がメキシコの一部だった1830年代の地図を掲載した。
メキシコでは米との戦争でカリフォルニアなどの領土を失った事に対する憤りの念が今も残っており、広告は「メキシコの人たちが理想的だったと考えるであろう時代」(アブソルートウオッカ)を思い起こしてもらおうとの意図があったという。
広告は既に打ち切りになったが、メキシコからの不法移民が問題になっている米国で反感を買い、インターネットのブログなどにはアブソルートウオッカのボイコットを呼びかける投稿が殺到した。
アブソルートウオッカは消費者からの問い合わせを受け付ける電話で「怒りや反感を買ったり、国境の変更を支持したり、反米感情をあおったり、移民問題を反映させる意図はまったくありませんでした」と釈明するコメントを流している。