レバノンのイスラム教シーア派強硬派勢力ヒズボラの軍事部門指導者、イマド・ムグニイエ容疑者が殺害された事件で、マコーネル米国家情報長官は17日、ヒズボラ内部やシリアの組織による犯行だった可能性があるとの見方を示した。
マコーネル長官は記者会見で、事件の真相解明に向けた調査を進めているとしたうえで、「ヒズボラ内部、またはシリアを疑わせる証拠がある」と述べた。
事件について、ヒズボラ側はイスラエルが関与したとの見方を示し、「世界規模の報復」を宣言。FBIはこれを受け、米国内のユダヤ教礼拝所(シナゴーグ)などが標的になる恐れがあるとして、対テロ部隊による警戒態勢を敷いている。
マコーネル長官は、「報復宣言は主にイスラエルに向けられているとみられる」と述べる一方、ムグニイエ容疑者が「多くの米国人とイスラエル人を殺害した犯人であり、その数は(国際テロ組織アルカイダの指導者)オサマ・ビンラディン容疑者に次ぐ」との認識に基づき、厳重に警戒する姿勢をあらためて強調した。