中国当局は、中南部で続いている約50年ぶりの大雪の影響で、旧正月(農暦新年)に合わせた帰省客の期待が打ち砕かれる可能性を警告していると言う。
AP通信が2日伝えたところによると、中国国務院は「最悪の時期はまだ終わらず、状況は依然厳しい」との声明を発表した。
新華社は鉄道の95%が「平常運転」に戻ったと伝えたものの、1週間の乗客数相当の帰省客が列車を待ち続けており、状況は依然平常からほど遠い。気象当局は2日、都市部で働く出稼ぎ労働者らに対して旧正月の帰省を控えるよう呼びかけた。ただ、旧正月は推定2億人の労働者らにとって、毎年唯一の帰省機会である事が多い。
政府発表によると、大雪によるこれまでの死者は少なくとも63人、被害総額は75億ドル。
農作物の被害は7億ドルにのぼっている。電力や燃料、食糧など生活必要物資の供給が雪害で中断する恐れも懸念されている。