バルセロナ市内で自爆テロを計画していたとして摘発されたパキスタン人らのグループが、独、仏、英、葡でのテロ計画も視野に入れていた事が、情報提供者の証言で明らかになったとの事。26日付のスペイン紙パイスが伝えた。
同紙によると、情報提供者はこのグループに潜入し、メンバーから聞き出した計画の内容などを当局に証言した。それによると、グループは18日から20日のいずれかの時点で、バルセロナの公共機関を標的に、メンバー6人による自爆テロを実行する予定だった。
情報提供者自身も、実行犯の1人に数えられていたと言う。グループにはこのほか、爆弾の専門家2人が含まれていた。
メンバーらは「地下鉄を狙えば救急車も直行できず、好都合だ」などと話していたと言う。またグループのリーダーが語った計画によると、パキスタンの親タリバン武装勢力トップのバイトゥラ・メフスード司令官が犯行声明を出し、続いてパキスタンを拠点とする関連グループが、独など欧州各地を攻撃する事になっていたとみられる。
スペイン当局は19日、テロを計画した疑いで14人を逮捕。このうち10人が拘置されている。
23日の罪状認否では、全員が無罪を主張した。当局は市内での家宅捜索で爆弾材料などを押収したが、ルバルカバ内相は「計画を実行に移すだけの量は見つかっていない。発見されたのは訓練用の爆薬で、本番用は直前に届くよう手配されていた可能性もある」と述べている。