北朝鮮人権問題担当のレフコウィッツ米特使は17日、北朝鮮が核放棄に真剣に取り組んでいないとして、中国、韓国の説得努力に不満を示したとの事。
さらに、米政府は北朝鮮の人権問題を安全保障と連動させる政策に転換すべきだと主張。保守系シンクタンク、アメリカン・エンタープライズ研究所での講演で語った。
レフコウィッツ氏は、北朝鮮の核能力について、「1年後も現在と同じレベルを維持している可能性が高くなってきた」と述べた。ブッシュ米政権は、北朝鮮が6者会議で核計画の申告や核施設の無能力化を約束したことを評価し、同政権による外交政策の貴重な成果として強調している。しかし同氏は「北朝鮮側には、時宜に即して非核化を進めようとする真剣さがみられない」と語り、政権の公式見解に疑問を投げかけた。
また、中国と韓国に対しては「米国と同様、北朝鮮の非核化を強く望んでいるはずだと思っていたが、誤解だったようだ」と、痛烈な批判を展開した。
同氏はさらに、北朝鮮核をめぐる6者協議が、北朝鮮の人権問題を取り上げていないことに強い不満を表明し、「核問題での合意を急ぐあまり、この問題を無視することがあってはならない」と語った。