メキシコ南部タバスコ州などを襲っている最悪規模の洪水禍で、同州行政当局は2日、影響を受けている住民は総人口約200万人のうち90万人以上に達したと述べた。
同州では2日、雨が止み、晴れ間が久しぶりにのぞいたが、雨は今後も続くとの予報もある。
洪水の発生は同州の少なくとも8割の地域で報告されているらしいです。
メキシコ湾に面した低地に位置するタバスコ州はエネルギー資源の豊富な州だが、洪水の影響で天然ガスのパイプラインの下の土が流されて管に亀裂が入り、ガスが漏出するなどの被害もでている。
州内では少なくとも1人の死亡が確認され、飲料水の供給や公共輸送機関サービスは全面的に中断している。タバスコ州の州都ビジャエルモサでは冠水が建物の2階まで及び、数万人規模の住民が救援を待っている。
洪水に襲われていない他地域へ避難する住民が続き、道路は混雑している。メキシコ政府はヘリコプター、ボートなどを動員、24時間の救援作業を強いられている。衛生当局はコレラなど伝染病の流行を警戒しているとの事。
同市内を流れる川の一部では堤防が決壊、土嚢を積んで被害を食い止める作業が懸命に続けられている。