パレスチナ・ガザ地区のハンユニスで13日、イスラム原理主義組織ハマスが、アッバス自治政府議長の支持基盤で穏健派のファタハの治安部隊本部を爆破、ファタハ側に少なくとも11人の死者が出ている。多数の死傷者を出している両勢力の抗争は、ハマスがいっそう攻勢を強めているとの事。
パレスチナ治安当局筋によると、ハマスはファタハ治安部隊本部地下のトンネル内に爆弾を仕掛けた。爆破後、同本部はハマスが占拠している。
ガザ地区では、ハマスが勢力でファタハを上回っており、前日にはハマスの武装部隊が、ガザ地区北部を掌握したとの声明を発表。同部隊はモスクのスピーカーを通し、武器を15日夜までに引き渡すよう住民に呼びかけている。
ハマスとファタハの抗争による死者はこの3日間で70人を超え、負傷者も250人以上に上っている。
アッバス議長は13日、抗争激化の責任は両勢力にあるとし、「ガザ地区で起きている愚行」をすぐに止めるよう求めた。