ブッシュ米大統領は5日、欧州諸国歴訪の最初の目的地チェコの首都プラハに到着、クラウス大統領、トポラーネク首相らと会談し、対ロシア関係で摩擦要因となっているチェコへのミサイル防衛(MD)レーダー施設問題などで協議、MD推進で意見が一致した、などと述べた。
会談後の会見で表明したもので、ブッシュ大統領はMD計画に対するロシアの懸念に疑問を提示。AP通信によると、「ロシアは不安を抱くべきではない」「MDにロシアが協力しない理由が分からない」などと述べた。
ブッシュ氏は、ドイツ・ハイリゲンダムで6日から開かれる主要国(G8)首脳会議でプーチン・ロシア大統領と会談を予定。さらに、プーチン氏は7月初旬に訪米を計画している。ブッシュ大統領はこれらの場で、プーチン氏とMD計画を直接話し合い、説得を試みる考えを示した。
クラウス大統領はMD配備の受け入れへの支持を表明した。
米国はMD計画について、イランなどのミサイル攻撃を踏まえた計画としているが、ロシアは自国への脅威を前面に出し反発。プーチン大統領はロシアのミサイルを欧州に向ける「威嚇」の言葉も示している。
ブッシュ大統領は会見で、「冷戦」は終結したと強調、ロシア政府によるMD計画が新たな冷戦を開始させたとの主張を打ち消した。
果たして、ブッシュ大統領はプーチン大統領を説得できるかな・・・。