今月2月に発生したソロモン諸島沖の大地震で、同諸島西部ラノンガ島近辺の海底が約3メートル隆起し、同海域に沈んでいた第二次世界大戦時の米軍魚雷艇が浮上したことが判明した。
ソロモンの災害対策当局が27日に発表したところによると、ラノンガ島の住民が浮上した魚雷艇について連絡してきたという。
艇内には、当時の爆発物が残っていた。島の子供たちが、いくつかの爆発物を持ち去っていたが、当局が危険性を説明すると、元に戻したという。また、爆発物の安全な処理のため、警察の力を借りるよう、助言した。
当局は魚雷艇について、後に米大統領となったジョン・F・ケネディ氏らが乗船した「PT─109型」魚雷艇のひとつではないかとしている。ケネディ氏が乗った魚雷艇は、日本軍に撃沈されている。
今回見つかった魚雷艇を含め、ソロモン諸島付近の海域には、第二次世界大戦時の船舶らが数多く沈んでいると見られる。
ソロモン諸島は、首都ホニアラがある
ガダルカナル島を含め、第二次世界大戦時に一時、日本軍が占領。その後、米軍の反攻で日本軍が撤退するなど、激しい戦闘があった場所として知られる。