トルコ外務省によると、イスラエル西部テルアビブの同国大使館に17日、刃物を持ったパレスチナ人の男が押し入り、亡命を求めた。男は人質を取ろうとしたが、警備要員に取り押さえられた。職員らにけがはなかった。
男はナイフとガソリン缶に加え、銃のような物を持っていたが、これは後におもちゃと判明した。窓ガラスを割って侵入し、館内からの電話インタビューで、身の安全が保証されなければ放火すると脅迫。エルドアン・トルコ首相に「ユダヤ主義の殺人者からの政治亡命」を求め、パレスチナ自治政府のアッバス議長らの名を挙げて「死ね」などと口走った。
男は取り押さえられ、事情聴取後に病院へ運ばれた。イスラエル救急当局者によると、軽傷を負ったとみられる。
トルコのアナトリア通信がイスラエル当局者の話として伝えたところによると、この男は4年前にも、テルアビブの英大使館で同様の事件を起こしていたという。
イスラエルとトルコの間では最近、イスラエル軍によるガザ支援船攻撃でトルコ人9人が死亡した問題をめぐり、緊張が高まっている。