アフガニスタン中部ロガール州で23日、駐留米軍の海軍兵士2人がイスラム強硬派勢力タリバンとみられるグループに拉致され、地元当局者らによるとこのうち1人は銃撃戦で死亡した。
ロガール州知事の広報官は25日、地元住民の話として米兵1人が死亡したと述べ、同州チャルク地区の山中で遺体が発見されたことを明らかにした。米兵らが運転していた車両も同日見つかったという。同地区の行政トップもアフガン情報当局者の話として殺害を確認し、負傷したもう1人は依然として行方不明だと述べた。
イスラム強硬派タリバーンの報道官によると、米兵らは民間の車両で同地区の村を走っていた。タリバン側は2人を拘束しようとしたが、銃撃戦の末に1人を殺害した。拘束した米兵の解放条件は現在検討中としている。
米軍は2人の解放につながる情報に2万ドルの賞金を懸け、ポスターを配布するなどして早期解決を目指していた。2人は首都カブールに駐留していたとされる。マレン米統合参謀本部議長は記者団とのインタビューで、米兵らが民間車両で基地から1時間も離れた同地区へ向かったのは「異例の状況」との見方を示した。